第14章 Dear my doctor
相葉side
予想通りマンションに帰るという翔ちゃん。
ここで帰すとしばらく家には帰ってこない気がした。
それはまずい。
ちゃんと連れて帰る約束があるし、リーダーの姿が浮かぶ。
なので楽屋から車に向かいながら頭をフル回転させる。
あっという間に車に付いた。
助手席に翔ちゃんが乗り込んだのを確認して車を出す。
ちょっと強引だけど自分のマンションに車を向けた。
ぼーっと車窓を見ていた翔ちゃんも気がついたみたいで…。
S:「相葉くん?これ、道が違わない?」
「ごめん、ちょっと俺のマンション、
寄っていい?
ドラマのことで相談に乗ってもらいたいの。
台本、マンションに置いてきたから…」
困った顔でお願いする。
メンバー思いの翔ちゃんだからこうやって頼まれたら絶対にNOは言わない。
わかっててお願いした。
「ごめん、そんなに掛からないから…」
S:「うん、わかった。いいよ」
疲れた顔で頷く翔ちゃん。
「ほんと、ごめん」
心から思った、ほんと、ごめん。
一瞬、このまま翔ちゃんを翔ちゃんのマンションに送った方がいいかも…って思ったけど…。
それじゃなにも解決しないんだよな…。
だから…そのまま車を自分のマンションに走らせた。