第14章 Dear my doctor
相葉side
リーダーは手を組んだまま、俯いていた。
深く考え込んでるような様子だった。
ニノがつけたテレビから流れる音声に
反応したように顔をあげたリーダー。
気がつけば11時。
ニノが合わせたチャンネルは【NEWS ZERO】
画面には引きぎみに出演者が映ってる。
テレビのサイズと引きの画で
翔ちゃんの様子が見えづらい。
しばらくして翔ちゃんの担当の
コーナーになる。
小さい画面一杯に映る翔ちゃん。
いつもより濃いめのメイク。
すこしやつれて見えた。
顔色も良くない。
きっと他の人には分からないだろうけど…。
次の瞬間、ガターンと大きな音が鳴った。
音の発生源に目をやる。
O:「翔ちゃん…」
リーダーが呟いたかと思うと、
体を反転させて入口の方に走り出す。
N:「J、止めて!!」
ニノの声に反応した松潤が咄嗟に
リーダーとドアの間に体を滑り込ませて
リーダーを抱き止める。
O:「やだ、離して!行かなきゃ!
行かなくちゃ!お願い!離してよ!!」
暴れるリーダーの体を松潤が止める。
M:「リーダー?大野さん、落ち着いて!
…智!」
松潤が強めの口調でリーダーの名前を呼ぶ。
一瞬、リーダーの体がビクッと跳ねる。
腕に力を込めた松潤が
リーダーの背中を擦りながら耳許で
なんども「大丈夫だから」と繰り返してた。
松潤の腕の中で脱力したように
動かなくなったリーダー。
松潤が楽屋のソファーに座らせる。