第13章 Childhood's end
大野side
「既に知ってる人たちだけなら
平気なんですけど…。
今回、ゲストの方が
いらっしゃるんですよね?」
東:「うん、いるよ。
言わなきゃ良かったか?それを」
「言ってもらってて良かったです。
以前、似たようなことをされて、
それ以降どんなに誘われても絶対、
誘いに乗らなくなった人がいるので…」
東:「そうなんだ?
色々ありがとう。助かったよ。
かみさんの頼みでもあったからさ。
無理言って悪かったな」
かみさん…って木村佳乃さんのこと?
木村さんの頼みなの?
「あの…今回の食事会って東山さんと
東山さんの知り合いの方だけじゃ
ないんですか?」
東:「二宮から聞いてない?
もともとかみさん経由で
知り合った相手なの。
だからかみさんもくるよ」
「そうなんですね…。
すみません、二宮から聞いてなくて…
ちょっと驚いちゃって…」
東:「なんか大野らしいな。
とにかく頼むな」
「はい、よろしくお願いします」
そう言って電話が切れるのを待った。
「はぁ~」
大きなため息をつきながら
ソファーに座り込む。
そっかぁ、東山さんと
東山さんの知り合いだけじゃないんだぁ…。
そこに和ひとりじゃ確かにキツいよな…。
おいらでほんとに大丈夫なのかな?
やっぱり翔ちゃんのほうが
いいんじゃないかなぁ?
ぐるぐる考えてると
オーディオルームのドアが静かに開いた。