第13章 Childhood's end
大野side
M:「ただいま。ほい、これ」
そう言って手にしてた日本酒の瓶を
ニノにわたす。
N:「どうしたの?これ?」
瓶を目のたかさに上げて
ラベルを確認しながら聞く。
M:「智くんオススメの日本酒。
取り寄せてくれたやつ、
帰りに受け取ってきたの」
N:「大野さん、ご馳走さまです!」
そういうニノの顔はいつも通りで…。
だからおいらもいつも通り。
「独り占め、すんなよ」
N:「しないし!
これ冷たいままと燗するのと
どっちがいいの?」
「どっちもいけるけど…
鍋だし冷やのほうがいいんじゃない?」
翔ちゃんがリビングから顔を出した。
S:「智くん、潤、おかえり」
M・O:「ただいま」
S:「鍋、準備出来てるよ?
和、その瓶なに?」
翔ちゃんが目敏くニノの持つ瓶に気付く。
N:「大野さんのおみやげだって。
冷やがいいらしい」
S:「じゃ、そっちも準備しないとね」
「翔ちゃん、嬉しそう」
S:「そりゃそうでしょ?
旨い魚に旨い酒が揃ったら
無敵でしょ?」
そう言いながらおいらの荷物を
さらりと持つ。
ダイニングには鍋がすでにセット済み。
相葉ちゃんが細々としたものを
揃えてくれてた。
A:「おかえり~!待ってたよ」
相葉ちゃんの手には升があった。
おいらの視線に気付いたのか
「冷やの準備」と言いながら
手際よく升にグラスをセットする。
こだわり派の翔ちゃんと
演出好きの潤くんが
用意していた冷酒セット。
雰囲気って大事だよね。