第13章 Childhood's end
大野side
潤くんの車で家に戻る。
途中、酒屋さんでお願いしておいた
日本酒も受け取って準備万端。
ニノ、どうしてるかな…。
潤くんが運転席からちらっと視線を寄越す。
M:「和のこと、気になる?」
「うん……もっと上手く話、
聞ければ良かったかなって…」
M:「まーから聞いたけど…
智くん、理由、聞いたんでしょ?」
「うん…まぁ…」
状況を思い出しながら答える。
多分…聞いたと…思う。
M:「でも和が答えずに拗ねたんでしょ?
案外、和の中にも
明確な答えがないんじゃない?
だから、その場から
逃げたんじゃないの?」
「そうなのかなぁ…。
おいらニノの気持ち、
考えてなかったんじゃないかな?」
M:「大丈夫だって、みんなで考えよ?
ほら、笑って!
そんな顔の智くん見たら…俺が翔くんに
なに言われるかわかんないじゃん?」
「え?そんな変な顔してる?」
M:「変…って。
いや、いつも通り男前だよ。
でもそんな難しい顔してたら…
なんか俺がいじめたみたいじゃん?」
そんなこと言ってるうちに、
車が家の駐車場につく。
ふたりして荷物を持って玄関に向かうと
いいタイミングでドアが開く。
N:「ふたりともおかえり」
何事もなかったかのように
ニノが顔を出した。