第13章 Childhood's end
大野side
M:「斗真、姪っ子いるからか慣れててさ、
俺一人、あたふたしてる感じだったよ」
「子どもかぁ…」
M:「どうしたの?ため息ついて」
「いや、そんな歳なんだなぁって思って」
M:「まぁ、おれら30越えたしね」
「世間一般で言えば結婚して
こどもがいてもおかしくない歳だもんね。
ねぇ潤くんはさ…結婚…しないの?」
潤くんがものすごい驚いた顔で
おいらを見る。
そりゃそうか?
今まで意識してた訳じゃないけど
こんなこと話したことないもんな。
M:「え?結婚?」
「うん。結婚」
M:「いや、どうだろ?
……そりゃ考えた事ないって言ったら
嘘になるけど…。
今のところ考えてないな。
赤ちゃんみて単純に
かわいいとは思うけど
今、欲しいかって言われたら…
…ないな」
潤くんが真剣な目で答える。
M:「そういう智くんは?
結婚…しないの?」
「おいらはしないよ、結婚。
そもそも向いてないし。
自分の事で手一杯だもん。
今はさ、仕事もたくさん頂いて
充実してるし
合間に釣りとか絵もやれるしさ。
それだけでいっぱいいっぱいだよ。
ここに自分が責任を持たないといけない
家族を入れる余地は正直ないよ。
時間があれば別なことに使いたいし…。
それにね、おいら今の生活が
すごく幸せなの。
結婚して、今以上に幸せになる
想像が出来ないや。
だからね…結婚はしないよ」
真正面から聞かれないから
答えたこと無かったけど思ってることを
そのまま言ってみた。