第22章 恋い焦がれたその先に【チョロ松END】
次の日。
チョロ松くんの看病のおかげで熱も下がり、すっかり元気になった私は、いつも通りに仕事に出勤することができた。
榊さんや部長には、やっぱり「自己管理がなってない」って軽く叱られちゃったけど…
これからもっとしっかりしないとって自分を奮い立たせるきっかけにもなったし、落ち込んでばかりもいられないよね。
そういえば、無事に治ったら連絡してねって、帰り際チョロ松くんに言われていたんだった。
もう昼近くだし、さすがにみんな起きてるよね。休憩に入ったらMINEでメッセージを送ろう。
「お先に失礼します」
「お疲れー」
「お疲れ様ー」
なんとか1日の仕事が終わり、んーっと伸びをしながら会社を出る。
MINE、返事来てるかな。あ、あったあった。
『よかった!でもあんまり無理はしないでね。君は頑張りすぎるところがあるから心配だよ。帰ったら早めに寝て休んでね。 チョロ松』
文面を読んで、思わず口元が綻んでしまう。なんだかチョロ松くん、母親みたいだな。
会いたいな…会って昨日のこと、ちゃんとお礼がしたいよ。
…そうだ、クッキーを焼こうかな!前にみんな喜んでくれたし、チョロ松くんも人一倍気に入ってくれてたもん。
次の休みまであと数日はあるし…今日にしよう。すぐに家に帰って作って…うん、ギリギリ夜になる前には間に合うはず。
そうと決まれば、善は急げだ。早く家に帰らないと!