第21章 君の瞳に映るのは【カラ松END】
4人でベンチに座り、街であったことを包み隠さず話す。聞き終わり、最初に口を開いたのは一松くんだった。
「…あんのクソ松…家に帰ったら殺す…」
「一松兄さん、どうどう」
今にも懐からナイフを取り出しそうな勢いで宙を睨む一松くんを十四松くんが宥める。本当にカラ松くんと仲が悪いんだな…。
「ち、違うの一松くん。カラ松くんは何も悪くなくて…私が勝手に嫉妬しちゃってただけ」
「…だからだよ」
「え?」
「……」
一松くんはふいっと顔を逸らしてしまい、それ以上答えてくれない。
代わりに、トド松くんが人差し指を立てて、私の話を整理する。
「えっと、つまりね。君は、女の人と一緒にいるカラ松兄さんにショックを受けて、同時に嫉妬もして、そんな自分が嫌になって泣いちゃって逃げ出してしまったんだよね?」
「…うん…」
「それってさ…君が…」
今度はトド松くんが黙り込んでしまった。十四松くんが続ける。
「カラ松兄さんが、好きってことだよね?」
…ここまで話しておいて、今さら隠す必要なんてない。
「…うん。私、カラ松くんのことが、好きみたい…」
「「「……」」」