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ふたつ手と手

第1章 再会の手紙


カチャン
郵便ポストを開けると、いつも通りDMやポストインのチラシを見てため息を漏らす。

「今日もチラシばっかりか…ん??風月から??」

【同窓会のお知らせ】

「同窓会かぁ…。久しぶりに会いたい人もいるしなぁ~…。」


最近は誰かが結婚して里帰り出産のために帰ってきたとかお母さんからよくメールが入る。
遠回しに早く結婚しろというアピールなんだろうけど、ハッキリ言って迷惑以外のなんでもない。


「2月の最後の日曜日…空いてた気がする…」

相変わらず自分には結婚という言葉は無縁だという思いを巡らせながら、部屋に入りカレンダーを確認しようとすると、上着のポケットに入っている携帯が震える。
このタイミングに電話をかけてくるのは1人しかいない。

「はい??」

風月『??同窓会のお知らせ届いた??』

「うん。今ちょうど見てる」

風月『私、幹事なんだけど…どうする??』

「あ~…一応、空いてるのは空いてるよ」

風月『じゃぁ、出席??』

「えっ??選択肢ないの??(笑)」

風月『じゃぁ、欠席する??』

「だいぶ会ってない人もいるからなぁ…」

風月『…、いいの??』

「ん??なにが??」

風月『いやいや…大倉、いるんだよ??』

「あっ…」

風月『大倉には言ってないんでしょ??』

「言ってないっていうか…あれ以来会ってない…」

風月『男子の方はしょうちゃんが幹事だから来るかどうかは聞くけど…無理する必要はないから』

「うん…」

風月『まあ、またどうするか決まったら教えて‼仕事終わりにごめんね』

「ううん、大丈夫。また、連絡するね」

電話を切りソファーに疲れたからだを預けながら、ある人を思い出す。

…忠義、来るのかな??
あれ以来、会ってない。正直、会ったときに普通にしてられるかっていう自信もない。
私はどうするべきだろう…。
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