第26章 松野、反省と約束
教室の掃除を終わらせると、私たちは昇降口へと場所を移動した。まずは下駄箱の掃除から始めるので1つずつ開けては掃いて閉めの作業を繰り返した。
「うわぁ……さっきの教室より汚え。これ全部やるとか鬼畜でしかないっしょ。もう俺らのクラスのところだけやればよくね?」
ちなみに私たちの高校は学年ごとに昇降口が分かれている。担任の先生からの指示はなかったが私たちが勝手に判断し、自分たちの学年の昇降口の掃除を始めた。そしてクラスに生徒は約30人程いて6クラスに分かれている。つまりは約180人分の生徒の下駄箱の掃除をするのである。
「確かに汚い……けど、ちゃんとやろ」
確か下駄箱内の掃除は長期休みに入らない限り、行うのが困難なせいか年に一度か二度程度だと推測。おそ松くんが文句を言うのは仕方がないと思った。しかし長期休みだからこそ、上履きを持ち帰る生徒が多いので作業は楽に進んだ。