第20章 松野たちのテスト結果
「あの……チョロ松くん」
「あっ、松野さん」
チョロ松くんは少し焦るように言う。
「チョロ松くんは2位なんだね。おめでとう」
まず私はチョロ松くんの成績のことを褒めた。
「いやいや……全然だよ。十四松に今回こそ勝てると思ったんだけどなー……」
謙虚に否定をしていた。そして、
「今回こそってことは中学の頃も十四松くんは凄かったの? 前におそ松くんがバカって言ってたんだけど……」
本題を質問した。
「えっ、あぁ……あいつは確かにバカだよ。でもきっと、松野さんが考えてるようなバカとか違うと思うんだよな……」
(えっ……!?)
「あいつはね、出来るバカなんだよ。スポーツはもちろん。足は昔から早いし、野球部だし。そして勉強に関しては僕から教えたことなんてないよ。元々何もやらなくても出来るやつだからね……それによくトド松……あっ、あのピンクの末っ子ね。あいつにも勉強教えてるくらいだから」
チョロ松くんが十四松くんのことをすらすらっと話してくれた。
「へー……なんか凄いね」
思わず感心してしまった。
(六つ子でもこんなに違うもんなんだ……)
私はまた新しい六つ子の一面がみれて、少し嬉しくなっていた。