第17章 松野たちはコンビニへ
放課後、私とおそ松くんはコンビニへ。向かう道のり、お互い話をすることはなかった。私自身もさほど、この前のことを引きずっているのだろうか。コンビニへ誘う時のように、思うよう口が開けなかった。そして学校近くのコンビニに着き、店へ入る前に、
「私のお金で好きなの買っていいから」
とおそ松くんに伝える。
「えっ、だって松野ちゃんが買いたいもの買うんじゃないの?」
とおそ松くんは驚いて言う。確かに、私は自分が買いたいものを買うためにおそ松くんを誘った。なのでそう言われて当然である。しかし私はもう嘘はつけないと思い、おそ松くんの方を向き、
「ごめんなさい! 今日誕生日だからさ、おそ松くんにだけ特別にね、何か買ってあげようと思って……ほら、学級委員とかでお世話になって……」
「それってチョロ松もなんじゃないの?」
おそ松くんは私が話終わる前に会話を被せてきた。その後、おそ松くんは続けるように、
「ほらだって、チョロ松もだろ。だったら俺だけ特別とか……なんかわりぃって……」