第14章 チョロ松くんとの会話
「いいや、大丈夫。おかえり」
私は普通に言うが、おそ松くんは少し息を切らし戸惑いながら、
「あぁ……ただいま」
と一言だけ返してくれた。
(いつもならあったことをすぐに話すと思うんだけどな……)
私はこの無言の状況をどうにかしようと、そしてチョロ松くんの言う通り、缶バッチがお守りということを意識しつつ、
「いいおみやげは見つかった?」
と話してみた。すると、
「あーいや、何もなかったわ」
とおそ松くんは素っ気なく話してくれた。
(やっぱいつもと違う……もしかしてまだあの時のこと思ってたりするのかな……)
そんなぎこちない会話も終わりネタが尽き、気まずい状況が続くかと思いきや、遠くから、
「あっ、いた!」
と女の子さんの声が聞こえ、班員2人が駆け寄ってきた。
「やっといたよ……ほら、もうすぐで集合だから行こ」
と女の子さんが呼びかける。それを合図に4人は揃って集合場所へと歩いて行った。