第5章 おそ松くんは問題児
私はおそ松くんの後を追うように職員室に向かった。職員室が見えてくるとドア付近にて、おそ松くんが担任の先生に冊子を渡している姿を確認できた。私もその場に着くと、
「おう、女子の松野。あのさ、この男子の松野にちゃんと言っとけよ。いきなり大声は出すなって」
担任はおそ松くんのことを指差しながら私に向かって言った。それを割るようにおそ松くんは話を始める。
「いやいや先生、松野ちゃんはなんも悪くないですから。だってあの量2人でこなしたんですよ……だからそりゃ大声だって出したくなりますって……」
私が見る限り、おそ松くんからは反省の色は全くみえてこなかった。担任は少し考えてから、
「まーしょうがないか。あの量だったし……って言ってもクラス分だけどな。でも次からはちゃんとするんだぞ。大声も出すな」
「ほーい」
とおそ松くんはそう返事をし、私たちは職員室を出ていった。