第11章 白に指環@影山飛雄
盛り上がる女子3人を見て、菅原は小さく息をついた。
ダメだ、桐谷は影山の………、
「菅原さん?」
「…あぁ、ごめんごめん。それいいんじゃない?」
彼女、……だ。
青い空、白い雲。
爽やかな秋晴れの日、影山飛雄は待ち合わせた時計台の前で愛しの彼女を待っていた。
早く来すぎたようで、まだ約束の15分前だった。
仕方ない。影山もデートは初めてだ。
深呼吸をし、今日のプランを脳内で確認する。
昨日、菅原に協力してもらってなんとかプランを立てた。
それは殆どバレー関係だが、『影山らしくていいんじゃない?桐谷も楽しめそうだし!』と、菅原の太鼓判も押されている。
美心、楽しんでくれるかな…。
「飛雄くーん!!」
呼ばれた方へ目を向けると、そこにはいつもと違う彼女の姿があった。