• テキストサイズ

青春メモリアル【短編集】

第7章 忘年の夜@国見英




「ほら、メッセージ見た?」

「もう、何よ…」

何かあるんなら口で言え。
そう言いかけた美心だったが、それは言葉にならなかった。

チャットを開くと、そこにはたった一言。

「…ちょっと来て」

いつもの躊躇いもなく、国見の腕を掴み自分の部屋まで連れて行った。

バタン、と勢いよく扉を閉め、美心はベッドへダイブした。腕を解放された国見は、寝転がる彼女の隣に座る。


「…どういう事?」

「そのまんまの意味だけど」

“すき”

変換もされていない、彼らしい告白。

「聞いてない…」

「今初めて言ったから」

冷静な声を発する国見とは対照的に動揺を隠せない美心、彼に苛立ちを覚えた。

そんなの…こんなに近くにいるのに。

「…そういうのは、直接言ってよ」

すると、国見は1つ深呼吸してこう言った。




/ 145ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp