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青春メモリアル【短編集】

第16章 4月1日の罠@緑間真太郎




告白の日をこのエイプリルフールに選んでしまった事を、緑間は悔やんでいた。
これでは嘘だと思われかねない。いや、もう既に思われている。

今日がエイプリルフールだという事を忘れ、わざわざ朝早く彼女の家までやってきていざ告白しようとすれば先回りされ、挙句の果てに『嘘だ』と言われた。


散々なのだよ…。


だが、緑間も後には引けない。
もう、今日を選んでしまったのだ。



一方、嘘を見抜いた(と思っている)美心も、少しショックを受けていた。

美心も緑間の事が好きなのだ。告白が嘘だと気付いた時も、そうでなければいいのに、と当然思った。

それに、嘘だとはいえ、真面目な彼の偶の嘘くらいノッてやった方が良かったのではないか、と別の方面でも後悔していた。


だが、過ぎた事は仕方がない。
このままでいるしか………。






「美心」



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