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【おそ松さん】先生と松野くん

第1章 交換条件




「先生!!どっか痛いとことかない!?」



次に目が覚めたのは見慣れた自分の部屋の天井と…



「松野…くん?」


「あー目覚めてまじで良かった…。
ごめんね、勝手に上がっちゃって。」



私はなぜか松野くんに膝枕されていた。

そっか、松田先生がいて、防犯ブザー鳴らして…
その後の記憶がまったくない。



「助けてくれたの…?」


「先生の鞄返し忘れちゃって届に行く途中で
防犯ブザーの音聞えて急いで来たらあいつがいて…」


「うん…」


「殴り合いになったんだけど隣の人が心配して出てきたら
あいつすぐに逃げてった。
そんで先生気失ってて鞄から鍵借りたみたいな。」



どうりで松野くんの頬にさっきまでなかった
大きなアザがあるわけだ。



「ごめんね、大丈夫…いそいで手当するね。」


「こんぐらい平気だよ」



ほっておける訳もなく救急箱を取ってくると
松野くんがいるあたりに腰かけた。



「平気だってば」


「…」



慣れた手つきで手当をする。
よく見れば体中に真新しい傷がたくさんできている。



「食べれないものとか…ある?アレルギーとか…。」


「え?…ピーマンだけど?」


「えっと、…その、
明日からお弁当つくってきていいかなあ?」



先生は不安そうに上目づかいで聞いてきた。
いいもなにも、さっき断ったのになんでそんなこと…。



「…送り迎え、お願いしてもいいかな…?」


「…!、うん!!」



あの交換条件をのんでくれるって意味だったらしい。

先生も俺も顔を赤く染めて目をお互いに合わせられずにいた。



「じゃ、俺帰るわ!」


「…10時?!ご、ごめん私、そんなに経ってるなんて…」



時計に目をやれば時計の針は10時を指していた。
まさかそんなに気を失っていたなんて…。

松野くん私が起きるまでずっと待っててくれてたんだ…。



「気をつけてね、今日は本当に迷惑ばっかり…ごめんね」


「気にしなくていいよ先生!おやすみ」


「おやすみ、松野くん」



部屋から松野くんを送り出すとアラームを
いつもは6時30分のところ、6時に設定した。


おいしいお弁当を作って感謝の気持ちを伝えたい。
私のために体を張ってくれて…


言葉だけのお礼じゃ割に合わないもん…。


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