第4章 お勉強
「先生、大丈夫?」
「え?」
「ちょっと痩せた気するし、仕事忙しそうだし。」
図星だ。ここのところ帰ったら仕事の疲れでお風呂に入って夕飯を食べずに眠ってしまう。
「これぐらい大丈夫だよ。代理の先生が来るまでの我慢!」
「…。俺、明日から教室残って勉強してるから先生仕事終わったら俺の教室きてくんない?」
「教室?保健室でやってかないの?」
松野くんは返事をしなかった。
やっぱり私じゃ頼りないから呆れられちゃったのかな…?
「じゃーまた明日ね。バイバイ、先生」
「う、うん、気をつけてね。」
気まずい空気の中、マンション前につくと背を向けてひらひらと手を振り松野くんは自分の家の方に向かって歩いて行った。
心なしか松野くんの元気がないというか…冷たい気がした。
「…はぁ。」
食欲もわかないし、今日もとても疲れている。
お風呂に入ってすぐに眠ろう。