第3章 コーヒー
松野くんはマグカップを両手で持つと
少し口に含みゴクリとコーヒーを飲み込んだ。
「にっが!!!」
松野くんは舌を出しながら目の淵に涙をためている。
私は急いでお水を汲んできて松野くんに手渡すと
松野くんはお水を一気飲みした。
やっぱり無理してたみたい。
「あ~…やっぱ苦いの無理…。」
「飲めないなら最初から飲まなきゃよかったのに…。」
「だって、先生いっつも子供扱いしてくるじゃん…。
あー!俺すっげーダサい。」
松野くんは口を尖らせてしゅんとしてしまった。
その様子がなんだか可愛くて思わず少し笑ってしまった。
「りんごジュースいれてくるね」
新しいカップにりんごジュースを注ぎ松野くんに手渡す。
カップを受け取った松野くんの横に腰かけ、
私は松野くんにいれたコーヒを持った。
「私は松野くんはすっごくかっこいいと思うけどなぁ。」
「…!、ちょ、不意打ちやめてよ、それすっごい照れる。」
松野くんは耳まで真っ赤にしてそっぽ向いてしまった。
私はクスリと笑うとオムライスをつくるためにキッチンに足を運んだ。