第1章 勧誘
「青葉城西高校!?」
その高校の名を聞いて、他の部員も驚きながら繰り返した。
青葉城西高校には"彼"がいる筈だ。
だってバレー部だって言っていたから。
そう思っていると、その先生らしき人が私や翔陽を見て自己紹介をしてくれた。
やっぱり先生だったらしい。
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青葉城西高校という、県ベスト4に入る所と練習試合ができるということで、今皆はわくわくしながら先生の話を聞いていた。
しかし聞いた所、向こうの高校からは条件が出されているようで、その条件が"影山をセッターとしてフルで出すこと"なのだ。
それには田中さんが黙っていなかった。
本来のセッターは菅原さん。
なのにそんな条件を出したことに田中さんはきっと怒ったんだろう。
私も、同じ気持ちだ。
だけど結局、菅原さん本人がそれには同意して影山がセッターフルと決まったのだった。
それから、烏野バレー部のジャージを配ったりなどして後は各自バレーの練習をすることになった。
青葉城西と戦うことに燃えているらしく、皆頑張っている。
そんな様子を見ながら、私は下を向いた。
青葉城西には"彼"がいる。
だから、ようは影山と同じ中学だった人達がいるという訳なのだ。
それを考えると影山が心配になってきた。
だけど影山の様子を見てみると、何となく、大丈夫な気もしてきたのだった。
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バレーも終わり、帰り。
皆が片付けをした後、私が帰ろうとすると菅原さんが側へ寄ってきた。
『あ菅原さん、お疲れ様です』
「おう!なぁ、ちょうど一緒になったし、途中まで帰るか」
いつもの笑顔で言う菅原さん。
そんな優しい先輩の笑顔につられるように私も微笑んで頷いた。
彼はよく周りを見てくれているなぁ、なんて。
そう思いながら、私は菅原さんと皆より少しだけお先に帰り始めた。
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「あれ、は?」
「ちゃんがいない!?」
「さっき、スガと帰ったぞ」
「「えぇ!?」」
一方、と菅原が帰った後体育館には田中と日向の声が響いていた。
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