第2章 出会いとスタートライン
in 移動要塞フライア
私は、どこで生まれたのかなんて分からないけど、この要塞に車ではアメリカにいたんだ。
そこで幸せな時間を過ごしたのかは分からない。
でも、比較的楽しい時間を彼らと過ごしていたみたいだ、とだけは思う。
死にかけていた時、死んでも良いと思っていた時に彼に助けられて、なんだかんだで今まで生きてきて。
このまま口下手と五月蝿いのと暑苦しいのと、時たま関わりながら死んでくんだと思っていたのに。
いつの間にか、ゴッドイーターになってしまった。
少しでもアイツの、アイツらの助けになりたくて。
適合の知らせを聞いた時、恩を返すにはこの道が一番かなって思ったんだ。
(まぁ適合試験の時はちょっと、いやだいぶ痛かった。そんなに痛いなんて聞いてないんだが…)
ー プシュー ー
機械の音が止まない中歩いていると、ふと今までになかったモノが視界に映る。
『アイツのと似た腕輪。…あの土地が恋しいとは思わないけどさ…この機械の中は慣れそうにないな…』
独り言をつぶやきながらも、オペレーターさんに言われた場所へ進む。
ーどこに行ってもこの機械の音からは逃げられないんじゃないか。
そんな事を思っていたのに…その考えはすぐに覆される事になった。
→