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七人目のキセキ 【黒子のバスケ】 ※修正後

第6章 小学校中学年編


結局、それなりに仲良くなってしまった……
いや、あれは……仲良くなった、のか?

母さんに見放されてから、強引にバスケをやらされましたとも。半ば脅すようにして、だがな。
まだエンペラーアイは当然の如く目覚めてはいなかったが、同い年とは思えない身のこなしだったり、見通すような目だったり。……すごい楽しかった。

本来ならばある程度セーブしなくてはいけない私。いくら身体が子供でも、覚えている動きは大人のそれだからだ。
だが、征十郎はそんな私の躊躇いを気にもとめず、私が全ての力を出すように誘導した。それはもう、恐怖を覚えるくらい執拗に。

それでも手の内を全部さらけ出すような真似はしなかったが、かなり引き出されてしまったのは確かだ。

『それが、乃亜の全力なのか? それなら俺は、かなりの見込み違いをしたことになるが。所詮はそんなものなのか』

年甲斐もなく頭に血が上ってしまい、正確には覚えていないが確かこんな感じだったはず。
思い出しただけでムカついてくる。

「……乃亜、考え事か?」
「…………」

そうだった。まだ征十郎と一緒だったんだ。
ベンチで涼みながら、水片手に絶賛休憩中である。
そおっと横を見ると、それはそれはもうお美しい顔で笑っておいでで。だいぶキャラじゃないことを言ってる自覚はある。この数十分で私はおかしくなってしまったんだ……!

「笑っているが、そんなに楽しいか?」

バスケをするとき以外、終始微笑んでいるというか、笑いっぱなしの状況がものすごく気になった。
なんか……珍獣扱いされているような気がするのは気のせいか。

「楽しいよ。見た目は大人しい女の子なのに、遊んでみるとかなりおてんばで、手強いところとか。裏表のない君みたいなのは、俺の周りにはいない人種だな」

心底嬉しそうに言われると、言葉に困る。
征十郎の言葉が意味するところは……

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