第3章 俺の可愛い弟
血が、止まらない
一松…どうしてこんなに深く切ったんだ、だめだろ?死んだらどうするんだ…ああああ、勿体ないっ、一松の血は、体は、俺のものなのに
まあお前を死なせるわけないだろ、もっともっと生きて俺を好きになれ、まだ足りない
俺のシャツで止血をする
本当は全部残さずに飲んでやりたいがそんなことをしてたら本当に一松が死んでしまうからな
消毒液を直接吹き掛けてれば、綺麗な脂肪が見えた…美味そうだ、食べたい、だが我慢だ…薬を塗って包帯を巻いてやれば、あとは床を綺麗にして終わりだ
掃除が終わり、一松を着替えさせたあと布団に寝かせてやる
包帯は赤く染まりつつある
綺麗な色
ただでさえ白い肌がさらに白くなって人形みたいだ
このままこいつを剥製にしてしまいたい
そうすればリストカットなんてバカなことしたりしないだろ?
でも2度と話せないなんて耐えられるわけがない…早く目を覚まして俺を見ろよ、そして絶望すればいい、俺に殴りかかればいい
恨まれるのもいいと思わないか?
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