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第11章 アカシックレコード


教室につくと、
いつものように乃亜が私に駆け寄る。

「雛ちゃんおはよー!」
「おはよー!」

私はカバンから教科書を取り出す。
その時、教科書に引っかかって、
優月さんへの手紙が一緒に飛び出してきた。

「あ。」

掴もうとした時には間に合わず、
その手紙は乃亜の足元に落ちた。

「んー?お手紙ぃー?」

乃亜が手紙を拾いあげると、
じっと封筒の宛て名の部分を見つめた。

「くろだ…ゆづき…」

乃亜がボソっとそう言った。

「あ、ごめん、落ちちゃった!」
私が手を差し出すと、
乃亜は私に手紙を渡した。

「ラブレター?雛ちゃんが男の人に手紙書くなんてめずらしいね!」
乃亜はニヤニヤと笑った。

「へ!?///」
思わず真っ赤になる。

「違うよ!」と何度否定しても、
乃亜はずっとニヤニヤ笑っていた。

それから、
放課後まで乃亜にからかわれたのは
言うまでもなかった。

放課後になると、
乃亜とお別れし、
すぐに陽くんの教室へ向かった。



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