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僕の大型鰐

第5章 緋色という人物


「おれが思うに…」
「?」
「シャルラは、おれとは合わねェ人種だ」
気だるげに葉巻をふかしながら独り言のようにクロコダイルは呟いた。それを聞いたロビンは小さく笑う。
「”合わない”と言うのは、少し違う気がするわ。”苦手”と言った方が、表現としては正しいんじゃないかしら。」
クロコダイルは内心ぎくりとしたが、表にそれは出さず、ただ肩をすくめた。

人の弱みにつけこみ取り入るのも、人を思うように動かして楽しむのもクロコダイルの性分だ。そんな彼が、自分が他者にするように弱みを握られ、相手の思惑通りに動かされている。
さぞ尻の座りが悪い思いだろうと考えると、ロビンの顔には自然と笑みが浮かんだ。
言ってしまえば、ロビンの中でのクロコダイルとシャルラの関係は完全に他人事だった。というのも、シャルラにバロックワークスをどうこうする気が一切無いのに気付いたからだ。隠れ家…バロックワークスがどうこうされない限り自分は完全な部外者である。

仕事だけの殺伐とした日々がいい意味でシャルラに壊される。ロビンは静かに微笑んだ。
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