第2章 しょうがないから教えてやるよ
『おい、待ちやがれ!!』
レオンハルト先生は口調を荒くして、
私を呼び止めた。
「あれ?もう先生ではないんですよね・・・?」
はぁ、とため息をつく、私。
『し、しょうがないから教えてやるよ。
君みたいな、馬鹿の<先生>を。』
昔と変わらない、意地悪な感じで、
レオンハルト先生はそう言う。
・・・本当に、良いのかなあ?
『夜9時に此処へ来い、一晩教えてやるよ』
「先生、眠らなくて大丈夫ですか?」
何より先生が心配だ。
一晩は、申し訳ないよ!!
『別に明日は休みだ。なぁ、ジェニー。
仮にあっても、俺は来ないけどな』
隣にいたジェニーに問う。
「そうね、ないけど。授業スケジュールは
確認してほしいところよ」
ジェニーと話すレオンハルト先生はとても
楽しそうに見えた。