• テキストサイズ

愛されたかった、愛してくれますか?

第1章 もう、先生じゃないから


リリアはいつまでも昔の先生が忘れられない。
幼き日に、勉強を教えてくれた、あの、
レオンハルト先生を。


[side リリア]
私はまた来てしまった!!
ここを卒業してから2年ちょっと、
今、二十歳の私はあることが理由で
FSR(フリースタディルーム、いわゆる塾)にいる。



「皆さん元気ですかー??」
私は、そう言う。
まぁ、いつも通りだけど。



「リリアちゃん、また来たのね」
唯一の女教師のジェニーは呆れてる。

…私はあんたに会いに来たわけじゃないの。
本当は。






「先生~❤」
黒髪黒眼、長身!
私の大好きな、レオンハルト先生。

「勉強教えてくださーいよー、先生」

いつもいつも、このために来るのよ☆






でも、先生は

『・・・』

無視。先生は最近、冷たい。
何でこんなに冷たいの?!

昔は笑顔だったのに…



思い出したように、私の耳元で囁く。

『ひとつ言わせてもらうが、俺は、
もう、先生じゃないから』


心にこの言葉は深く突き刺さる。
先生に私の愛なんか、届くわけなかったんだ。

「勉強くらい、教えてくれたっていいじゃん!」

私は精一杯叫んだ。
くるっとターンして、家に帰ることにした。
/ 8ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp