第1章 《第1章》 喧嘩
まだ6時前くらいなのに夏と大違いだ。
あたりは暗かった。
俺は行く宛がなかった。
携帯も、着替えも、お金も、家に置いてきてしまった。
デカパンや、チビ太、イヤミの家も知らないし…
でも今更へこへこしながら家に帰るわけも行かない。
こんな時に限っておでん屋もやってない。
俺は公園のベンチに腰を預けた。
ああ、なんて馬鹿なこと、したんだろ
トド松や十四松が心配してるかなぁ。
でも…
おそ松兄さんは僕のこと、心配してない。
六つ子の中で、要らない。
僕は、必要と、されて、なかったんだ、
改めてそう思った。
あ、だめだ、また泣いてしまう…
こんな所で要らないニートが泣いているより、
さっさとこんな要らないニートはしんでしまってほうがいいんじゃないか。
そうだ、僕はいらないから。
時計は6時15分を過ぎた