第3章 少女の思考
「睨んでないよ?」
「嘘言わないでよ。物凄く睨んでるじゃん。
というかさ、カノ、殺気が駄々漏れ……」
そうカノにつければみるみるうちにカノの顔が歪んでいく。
どうやらカノさんは私の事がおきに召さない様だ。
どうだっていいけど。
「どういうこと…?」
「カノの能力が解けたのはね、偽物のカノには命が宿っていないから、、、ただそれだけだよ。いやぁ、カマをかけたら大当たりだった」
「へぇ、そりゃ凄いや!でもなんで僕が欺いてるってわかったの?」
フワッと自然にカノが笑顔になった様に見える。あぁ、能力を使ったのか、と今なら即決することが出来た。
別に欺かなくてもよくない?と言ったら君には関係無いよね、なんて言ってくる。
一々トゲが多くないか、トゲが。ふぅ、と息を吐いて自身の能力を解除して話す。
「最初に会った時の違和感かな、目が覚めたとき、カノは無表情で私を見下ろして、はやく何処かいけといわんばかりの目線を向けてたのに、今や、着替えを探してくれているとき、物凄く笑顔だった。
でも、殺気が凄い伝わってきてさ。まぁ、私も最初から知っていたわけではなくて、カマをかけ返しただけだけれどね」
此方がしてやったり、と笑顔を向ければなぁんだそういう事か!と笑顔で返してきた。
裏はどうなってるんだろう、と確認したくなる気持ちを抑えて深呼吸をした。
見たってどうせ、睨まれてるだけだろうし………