第1章 少女の一日
琴葉side
あぁ。
何で俺は生まれてきたんだ...
人を傷つけることしかできない、ただの殺人鬼でしかない。
俺は生きていても意味がない。
―自分でもそう思っているのに…
毎日、毎日同じことの繰り返し。
村人A
『あれ??君、こんなとこで何してるの??
家に帰れないの??』
貴女
『...............そう.......かもね...』
村人A
『え?何て言っ!!!??』
村人の動きが止まる。
この世のモノとは思えないようなものを見る目で俺を見る。
俺は『鬼』
普段は少女の姿をしているが、
たまに鬼の姿になる。
そんな俺の姿を見た村人は慌てて走り出す。
でも、絶対に逃がさない。
貴女
『この姿を見たから、ただじゃ帰せないよ?俺をもっと、楽しませて♪』
そう言い俺は、
自分の腰にかけていた刀を抜き、
逃げていく村人を追いかけた。
―優しいからこそ殺したくなる。
人の持っている『優しい』という感情を、殺したい。
この気持ちは止められない。
もっと、もっと!!
絶望と恐怖が混じったその顔を...
貴女
『もっと俺に見せて?』