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トリップしちゃいました

第9章 お昼のあとの授業は眠たい



あれ、私、教室で寝たはずなのになんでこんなとこにいるんだろう....。


目を開けたら、体育館の真ん中にいた。


特に暑さや寒さは感じず、誰かがいるわけでもない。


わけの分からない状況に首を傾げていると、体育館の入り口から猫が見えた。


別に猫が好きというわけではないのだが、その時はなんとなく追いかけたかった。


猫を追いかけていくと、そこには立派な大木があって、緑色の葉っぱが綺麗に風に揺れていた。



「お前、誰だ。」


木に見とれていると、上の方から声が聞こえた。


「....緑間くん?」


声が聞こえたほうを見ると、枝のところに猫耳を生やした緑間くんが座ってこっちを見下ろしていた。


「緑間?誰なのだよ、それは。」


「....違うの?」


「ああ。俺は真ちゃんだ。」


「....真ちゃん?」


そういえばみさきなでしこが緑間くんのことを真ちゃんって呼んでいたような....?


「ああ。」


「....真ちゃんは、ここで何してるの?」


「見てわからないのか?」


「....木登り?」


「そうだ。」


「....ふーん。....そこから、何が見えるの?」


「来れば分かるのだよ。」


緑間くん....じゃなかった。


真ちゃんが私に手を差し出す。


「....登っていいの?」


「登るか登らないかはお前の自由なのだよ。どうする?」


私も....そこからの景色、見たい....!


「....登る!」


真ちゃんの差し出された手を掴むと、引っ張ってくれて、私を枝のところに座らせてくれた。
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