第17章 勉強会をしよう
青峰くんと二人で暗い夜道を歩いている。
「こう暗いと青峰くんて黒いから同化して見えるね。」
隣の青峰くんを見てふと思ったことを呟いた。
「あ?んなことねーよ。馬鹿じゃねーの。」
「えー、馬鹿って言ったほうが馬鹿なんだよー?」
お決まりの言葉を言い返してやる。
それを言ったら、少しの沈黙がやってきた。
二人とも黙って前を見ながら歩く。
その沈黙を破ったのは青峰くんだった。
「あの、さ。さっきのやつ、あれってほんとのことなのか?」
「さっきのって?」
公園でのことなんだろうけど、色々話したし青峰くんのあれという言葉がアバウトすぎて分からなかった。
「未来が分かるってやつ。」
「ま、限度があるけどね。」
「限度?」
「私が知っているのは、高校1年生までの未来だもの。そのあとのことは知らない。」
「そう、なのか。」
「そうなんだよ。」
「俺、どうなるんだ?」
青峰くんがこっちを不安が詰まったような顔で見てくる。
「何が?」
「あの話聞いてっとさ、怖くなっちまってよ。」
「怖い?青峰くんがそんなこと言うなんてそれこそどうしちゃったの?」
「分からねー。分からねーけどなんか怖いんだ。」
「はぁ....やっぱり未来ある若者ほど素晴らしいものはないねぇ!」
暗い。でも、雲一つなくて綺麗な暗い空に向かって手を広げて言った。
「は?」
「そういう時はね、今幸せ?って聞いてみるの。幸せだったらそのままでいいし幸せじゃなかったら幸せになる方法を一人でも誰かと一緒にでもいい。考えて行動あるのみ!
というわけで、バイバイ。」
いつの間にか青峰くんの家の前に歩いてきていたのでそのまま何か言われないうちにさっさと去っていった。