第15章 なんでこんなに汚いんだ
「ねぇ、黒子くん。」
「はい?」
「黒子くんは昨日の私と今日の私が違うって気づいてるのよね?」
「はい。というか、僕だけでなく皆さん気づいてると思いますよ。」
「マジで?」
「マジです。メイクしてだいぶ印象が変わってますからね。」
「やっぱメイクすると印象変わっちゃうもんよねー。」
「それに昨日の柏木さんはもっとこう、落ち着いていたというかゆっくりしているというか....。」
「それじゃあまるで私が落ち着きがないみたいじゃない。」
「十分ないですよ。」
「ひどっ!」
「僕はそのままの印象を言ったまでです。」
「黒子くんて意外とひどい....。私傷ついたよ。」
なんて私がわざとらしく言うと、ため息をついた。
「君はなんだか黄瀬くんみたいなところがありますよね。」
「はぁ?あのモデルと一緒にしないでくれる?私あの人嫌いなの。」
「どうしてですか?」
「なんか...自意識過剰っていうかうざいというか....。芸能人だからみたいなオーラ出まくりでしょ。偉そうっていうの?」
そう、私は黄瀬涼太が嫌いなんです。
「本当に嫌いなんですね。」
「まぁ、こんなこというと蓮花に怒られるから私が言ったって秘密にしておいてよ?」
「分かりました。そういえば君の名前は?」
「私は、みさきなでしこって言うの!よろしくね!」
「こちらこそ改めてよろしくお願いします。みさきなでしこさん。」