• テキストサイズ

〜泡沫〜《BLEACH》

第8章 〜奇蹟〜



用意された尸魂界では珍しい洋食達が、あっという間に巨漢達の胃袋に言えて行くのを、玲はきょとんと見つめていた。

多めに作ったつもりだったのだけれど。

大男達の胃袋を少しなめていた様で。

がつがつと料理を平らげていく狛村と更木に、他の死神達も取られまいと必死で。


「…あ〜狛村。お肉あげる」


「本当か?!」


ぽんっと大きな骨つき肉を創造して、人狼の方へ投げると、幾分食卓が穏やかさを取り戻して。


「犬扱いかよ」


呟かれた冬獅郎のそれに、反応出来たのは以前見た事があった桃だけで。


「…狛村隊長…、かわい…じゃなくて、えっと」


言いかけた言葉を訂正しようと必死な桃の前から、次々と料理が消えていく。


「あぁ!酷いです、更木隊長!」


「あぁ?食わねぇんじゃねぇのか」


ぎらりと目を光らせて威嚇する更木に。


「更木さん。そんなに縛道が好きなのね?」


にっこりと笑みを浮かべた玲が問うと。


「…チッ、しゃあねぇ。これぐらいにしといてやるよ」


見事に引き退った更木を見て、他の隊長格が密かに拍手する。

/ 351ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp