第3章 俺だ。私だ。うるさいな、僕だろ。
いつもと変わらぬ穏やかな中央司令部。
そんな廊下を歩くまだ若い軍人、ビーネ・ヒューズ。
彼は今年の査定がまだ提出されていない、焔の錬金術師の元へと歩いていた。
「失礼しますよ。」
ノックをして部屋を覗くと、何やら見たことのある小さな少年と大きな鎧。
ビーネの訪問に気が付いたアルフォンスが、二人を止めて!と懇願する。
どうしてこう言う時に限ってリザさんがいないんだ。
「何してるんだよ。子供みたいに。」
「俺は!大佐より強い!そうだろビーネ。」
「いいや、私の方が錬金術の技術は上だ。」
ガルルルル!と睨み合っていて一向に収まりそうもない子供の喧嘩。
「じゃぁ、戦って決めれば?場所、貸すよ?」
「その手だ!」
食い気味にビーネの言葉に被さり、アルフォンスとビーネは、呆れた。とため息。
4人は場所を監査司令部の訓練場に場所を移し、ロイとエドワードは早速鼻息を荒くしていた。
「ほっほー。面白そうな事をしてるな。」
「副しれーは参加しないんですか?」
「監査の腕を見せてやれビーネ。」
ひょっこり現れたのは、監査司令のエイドス中将、アリス、ヴィンズ。
いつの間に噂を聞きつけていたのか、ここは監査だというのにたくさんの軍人が集まっていた。
そして…
「はっはっは。」
大総統まで……
マースも現れて、MCまで勤め始める。