第10章 華の行動
「な…に…を言って」
「聞いてないの?キミの母親と僕の母親は姉妹。僕は一族の血を半分引いているんだ。」
「…ッ」
そんなことってある?
残酷な運命の悪戯。
「キミを殺したくて翡翠の血がうずいてるんだよ。」
「琥珀の涙がッ!!」
振動する双剣。
ラーラの琥珀の涙との翡翠の血。
今にも飛び出しそうだった。
「この双剣はね、元々は人だったって知っているかい?」
「人…ですって?」
「アンバイドとジェイディアはリオ一族の戦士だった。だが、悪事を働き、月力を乱用した。そのせいで2人は真ん中のきょうだいのエリズィエラに双剣にされたんだ。」
エリズィエラ…アンバイドがいつも言っている私に似ているって。
エリズィエラはリオ一族の言葉で『白い雲』の意味がある。
どういうことだろうか。
だがそんな考えは邪魔された。
_早く殺れ_
「ッあ゛…」
私は琥珀の涙を引き抜いた。
太陽の光を浴びて反射する。
アーシャも翡翠の血を構えている。
2人は相互、島に降りた。
「翡翠の血を…返してもらう。」
「キミには死んでもらうよ。」
ダーンッ・・・
「________ッ!!!」
右肩に鋭い痛みが走った。
船を見ると、一人の海兵が銃を構えていた。
アーシャは手を上げて制止した。
「僕がこんなマネすると思わなかった?」
「卑怯…」
「戦おうじゃないか。」
汚い汚いっ!!!