第10章 華の行動
再び取り巻く黒い闇。
火傷するんじゃないかってくらい熱い。
熱で声が掠れる。
「助け…てッ!!!」
「ここから出して!!!」
「消えてもう!!!」
_お前は俺のヤドリギさ、俺の指示で動け_
「嫌よ!!私は自分の意志で生きる!!アンバイド!!やめなさい!」
_命令されるのは嫌いだ、だが命令するのは楽しい_
「フザけてるの!?私に構わないで!!」
_もう無駄だよ・・・_
熱のある闇を両手で押し返す。
だが闇はすり抜ける。
我武者羅に走っても纏わりついてくる。
「熱いッ!!」
_お前が邪魔だ、全部俺の指示を聞け_
「黙れ!」
_あぁ、やはりお前はエリズィエラによく似てる_
エリズィエラって誰?
何度もアンバイドから聞く名前。
そして似ていると言われて消えていく。
闇も琥珀の涙も全部、私を壊そうとする。