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炎の月に架かる虹【ONE PIECE】

第9章 華の居場所


何故こんなことに・・・?


「サボ?」
「我慢しろって言われたら無理かも…」
「ッ…」
「今のお前可愛すぎる。」


腕に力が篭る。
同時にラーラの心臓も跳ね上がった。
サボの言葉の意味は理解できる。


「ちょっと…待って……」
「…。」
「まだ…心の準備できてない……」


そうなる前にここを出るつもりだった。
だから覚悟なんてしてなくて・・・。
それは本気?


身体まで繋がってしまったら・・・
離れられなくなりそうで怖い。
離れなくてはいけない運命に選ばれたのなら・・・。
逆らえない。


「わ、わりィ…そうだよな、待つって言ったもんな俺。」
「…ッ」


後悔しない?
ここで終わって後悔しない?
私が彼を忘れてしまわないように・・・
彼が忘れても、身体に刻んでしまえば後悔しない。
それなら・・・


ラーラはサボの腰に手を回して抱きしめた。
サボは驚いたがそれに応えた。
決めてしまえばいい。
心の中で叫んでいる。
迷いと不安が渦を巻いている中。


「寝れねェか?」
「あ…のね…」
「ん?」


サボは下を向いてラーラを見つめた。
ラーラもまた、下を向いている。


「…よ」
「ん?」
「…ッいいよ」


サボの動きが止まった。
ラーラが見上げるとサボが眉間に皺を寄せて目を見開いていた。


「あ、俺何か…勘違いしてたら悪いから…」
「…。」
「そ、れはつまり…」
「大好きよ…」


それだけで十分だった。
受け入れてくれようとしているのだから。


「いいのか…?」
「いい…って言ったでしょ……」
「ッ…!」




サイショでサイゴ・・・
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