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炎の月に架かる虹【ONE PIECE】

第9章 華の居場所


「別に…なんかおかしい?」
「おかしくないよ!凄いねって思ったの!!」
「得意だよ。」
「意外と似合うな。」


銃をしまうとサボのお皿を取り上げた。
そして隣に座る。


「返せ!」
「反省してる?」
「おう!してるぞ!!」
「ラーラちゃん!騙されちゃダメだよ!絶対してないから!」
「…どうするべき?」
「食べちゃえば?」
「私が?」


こんな毎日が楽しい。
些細なことで笑って。
穢れを知らないころのよう。
琥珀の涙と出会う前のよう。


「夜食はもうやめてよね。」
「なんで起きたんだよ!」
「物音したから。」
「私はラーラちゃんに呼ばれたから。」


神経張りすぎて夜は深い眠りにつけないのだ。
そのせいで疲労は蓄積する一方。
自然と欠伸が零れた。


「寝不足ならしっかり寝ろよ。」
「…激しい運動とかした後は疲れて眠れるんだけど…。」
「最近体動かしてないからね。」


疲れることがないと眠れない。
革命軍に来る前は戦い戦いの毎日で気を失ったまま寝ることもあった。
今は何もしないからそれがないのだ。


「次の遠征いつだっけコアラ?」
「来週。それまで我慢だね。」
「いいよ、疲れが溜まったら寝ると思うから。」
「それじゃ寝るかな。」
「言っておくけどサボ君が原因でもあるからねっ!!」
「へいへい。」


3人は自室の並んだ部屋に戻って行く。
下弦の月が3人を見下ろしていた。
霞がかった月は悲しそうに揺れていた。
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