第27章 ウェディングプランナー
『ごめんな、つきあい始めて半年で
遠距離恋愛なんて。』
『私こそ…せっかく黒尾さんから
一緒にいこう、って言ってくれたのに
ワガママ言って、ごめんなさい。』
お互い、ごめん、としか言えなくて。
『…たった二駅でもなかなか会えないのに、
九州なんて、遠すぎるよな…』
『黒尾さん、全然知らない土地ですしね。
…私がそばにいてあげられたら、少しは…』
『それ以上、言うな。』
ホントに、ごめん。
全部、俺が悪い。
…アキには転勤の理由は
言わなかったけど…
トーコとつきあったのも、
トーコの旦那の部下になりたくなくて
転勤願いだしたのも、結局、俺の弱さだ。
やっぱ、どっかで代償、くるんだな。
…それを、アキにも背負わせてしまう。
痛いほど、学んだ。
もう、同じ失敗は繰り返さない。
『…離れるけどさ、心配すんな。
前も言ったろ?俺、自分の女いる時は、
絶対、他の女に手を出したりしないから。』
『でも…
あの街、日本三大美人の街、って
言われてるんですよ?
道を歩けば、美人でグラマーな、
それこそトーコさんみたいな…』
『だーーーーーっっっ!
マイナス思考、禁止!その名前も禁止!』
『美人が近づいてきたら?』
『目をつぶって、見ない!』
『ほろ酔いで、方言で甘えてきたら?』
『耳を塞ぐ!』
『会社で告白されたら?』
『大事な大事な彼女がいる、って
バッサリ、振る!』
『もしその人が、
Eカップ揺らして誘惑してきても?』
『…Eカップかぁ…』
『ほーらー!男はみんな、巨乳の前では
ただのエロ人間になるんだからぁ!
脳ミソがおっぱいの形になるんです!』
『ならない!』
『なーるーっ!』
膨れる彼女を、抱き締める。
『俺は、アキのBカップが
世界で一番、好きだから。』
クスッ…笑ってくれた。
『…ごめんなさい。
ついていかないのは私の勝手なのに
もうヤキモチ、妬いてる。ヤな女。』
『ヤじゃねーよ…
心配してくれて嬉しいくらいだ。』
『たまには、会えますよね?』
『あぁ。新幹線で五時間くらい?
外国じゃねーし。』
『でも、4月なんて、すぐ…』
『それまで、少しでも会お。』
…その日はずっと、
抱き合って眠った。
セックスするより、
抱き合っていたかった。…