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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



その週末。
いつものようにアキの家に行って、
飯を作って帰りを待った。
…話そう、と思ってたけど

帰って来て興奮ぎみに
その日の式や披露宴の話を
聞かせてくれる彼女を見ていると
(土日の彼女は、いつもそうだ。
疲れて帰って来ても、
テンションはすごく高い。)
なかなか切り出せなくて…

結局、話せないまま月曜の朝、
アキの部屋から出勤した。

でも、次のチャンスはすぐに。
その日の昼、アキからLINE。

"今日、早く帰れそうだから
今日から泊まっていい?"

明日は、火曜。彼女は、休みの日。
今日なら
気分もリラックスしてるだろうし
ゆっくり話すこともできそうだ。

"もちろん。
うちでゆっくり、過ごそう。"

返信すると
すぐにかわいいスタンプが返ってくる。

ウサギが左右に揺れながら
ハートを振り撒いてて…

あぁ、
この気分を壊さないように
上手く話せますように、と
祈らずにいれなかった。

帰り道。
急ぎたい気持ちと
心を鎮めたい気持ち。
複雑で…歩幅が乱れる。

ふと目についたショーウィンドーに
キラキラした時計や指輪が並んでいた。

…あ。
もしかしたら話の展開では
"結婚しないか?"って言うことに
なるんじゃないだろうか?

それって
…プロポーズというやつでは?

俺、こんな丸腰で
そんな大事な場面、迎えていいのか?

でも、
指輪なんて、
サイズも好みもわかんねぇから
そう簡単に買えるもんでもなくて。

じゃあ、代わりに何か、と考えても
普通の状況のプロポーズではないから
(プロポーズ、というより、
選択肢のひとつ、だもんな…)
花束、とかそういうものが
似合う気もせず…

何も思い浮かばないまま
家に着いてしまった。

『ただいま…』

部屋には電気がついていて、
暖かい空気と食欲をそそる匂いが
俺を迎えてくれる。

『お帰りなさい。
時間なかったから、今日はお鍋で~す。』

アキの、明るい声。

『いいね、腹減った!』

行き詰まった気持ちを振り払うように
大きな声で返事をして。

『先に、風呂入って来っから。』

バスルームで、気持ちを立て直す。

大丈夫、ちゃんと話せる。
俺が一人で悩んでる方が
きっとアキを傷つけるはず。

男前なアキの性格を
信じるしか、なかった。


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