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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



『…なんでトーコと比べんの?』

『…そりゃ、』

比べるでしょ。
前の彼女、あんなキレイな大人の人で。
あんな切ない別れ、目の前で見て。

『あんたがトーコの何に
引け目感じてんのか知らねーけどさ、』

引け目だらけ、です。
生き物として、完敗、です。

『少なくとも、あんたの方が絶対的に
トーコに勝ってるのは、』

…独身ってことくらいでしょうか?
それくらいしか思い浮かびません…

『俺だけの彼女になってくれる、ってことだよ。』

…俺だけの、彼女?

『どんなにいい女でも、
人のもんは人のもんだから。
あんたとトーコじゃ勝負になんねーの。』

でも。

『黒尾さんみたいなモテ男が
私みたいなのを真剣に口説くなんて、
まず、有り得ないです。』

『…そもそも俺、モテ男じゃねーし。
どっちかっつったら、フラれる方が多い。』

それは、ウソでしょ。

『ホントに!
そりゃ、つきあった数も多いけど、
ほとんど、フラれて終わってっから。』

『ウソ。』

『ウソじゃねぇって。
俺、女をチヤホヤすんの、苦手でさ。
みんな、"黒尾さん、冷た~い"って、
チヤホヤしてくれる男にさっさと乗り換えてく。
そんなヤツ、わざわざ追っかけたりもしねぇし。』

来るもの拒まず去るもの追わず…

『あんた、チヤホヤされんの苦手だろ?
だからかえって構いたくなる。』

追われると、逃げたくなる。
逃げられると、追いたくなる。
…そのバランスとタイミングが
男と女の妙と縁…

『…少しだけど、あんたの痛みもわかるし…
構いたくて、たまんねーの。』

そんなの…

『女の人、みーんなに
そう言ってるんじゃないんですか?』

どうしていいかわからなくて
黒尾さんの顔が見れない。

黒尾さんの手が、
バスタオルごしに、
私の両方の頬を挟む。

『こっち、向けよ。』

…真っ直ぐな、目。
真っ直ぐすぎて、
やっぱり、目を逸らしてしまう。

『そんなに、俺の事、信用できね?』

…信じたい。
でも女を口説く時、男の人はみんな、
都合のいいこと言うんじゃない?

少なくとも私は今まで、
それで失敗してきた。

『…人の心は、真っ直ぐ、見ろよ。
斜めに見たら、歪んで見えるぞ。』

真っ直ぐ?真っ直ぐ…
瞳の奥の心まで、真っ直ぐ。

『どう?俺、信用できねーかな?』

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