第17章 本当に大切なこと
美琴side
私は理事長さんを病室に呼んだ。
理事長さんが、来て早々に
「美琴ちゃん、体調は良さそうだね」
「今回は、愚弟がすまなかった」と言った。
だから、「理事長さん、謝らないで下さい」
「今回のことがあって、私は気づけたことや
成長ができました」と伝えると
理事長さんは涙を流していた。
私は理事長さんにハンカチを渡してから
「経営者に必要な知識を学びたいと思ってます」
「でも、どうしたらいいか分からなくて(笑)」
と言った。
それを聞いて、理事長さんは嬉しそうな顔をした後、
真剣な顔になって
「本当にいいのかい?」
「これからも、様々な困難に合うかもしれないんだ
よ」
「その覚悟はきちんとついてるのかい?」
と訊いた。
「はい、それも含めて覚悟はできました」
「だから、立派な経営者になりたいんです」と言うと
「立派じゃなくていい、困ったときに対応できる
人になればいいんだよ」
「経営者に必要な知識の本を今度持ってくるよ」
「それを読んだ上で、私の知り合いの大学を紹介
しょう!」
「元気になってから、担当の授業外の時間に学びに
行きなさい」
「まずは、元気になることだ」
と言いながら頭を撫でられた。
「ありがとうございます m(__)m 」
と私が笑顔で言うと、隣で見ていた優輝に
「良かったな」と頭を撫でられた(>_<)
理事長は、その様子を見て
「本当に二人は仲が良くていいね!」
「優輝くん、美琴ちゃんをよろしく頼むよ」
と言って帰っていた。
理事長さんが帰る姿を見ていると
「美琴、ちゃんと話せて良かったな!」
と優輝が抱きしめてくれた。
それが嬉しくて
「優輝が一緒にいてくれたからだよ!」と
言うと、優輝は顔を赤くしていた。
そんな優輝の顔を覗き込むと、
「そんな可愛いことをいうな」と言いながら
深くキスをされた(>_<)