第17章 本当に大切なこと
優輝side
俺たちが言い合いをしてる間に、女子は仲良く
なって、ラインの交換していた。
そんなことをしていると、美琴の従兄弟が
お見舞いにきた。
涼介と元カノさんはそれを見て、帰っていった。
美琴の従兄弟は、美琴を守るために理事長さんの
弟の味方のふりをしていた、とてもいい人。
ただ、美琴の初恋の人っていうのが気になるけど。
啓祐「美琴、体調が良くなって良かったな!」
「これで俺は安心して、海外で研究に
没頭できるよ」
美「え、海外に行くの?」
啓祐「やっとやりたかった研究ができる
チャンスを手に入れたんだ」
啓祐「海外の研究所から誘いをもらって、
美琴の問題も解決したから行くつもりだ」
「それに、お前には優輝くんがいるから
もう大丈夫だろ?」
と俺の顔を見てから、美琴に問いかけた。
美琴は、真っ赤になりながら頷いた。
啓祐「いいな、ラブラブで (>_<) 」
「俺も彼女に会いたくなったよ!」
美「彼女いたんだ!」
啓祐「海外に行く時に、連れていこうと
思ってる」
美「良かったね、おめでとう(*^O^*) 」
啓祐「おう、結婚式の予定が決まったら
連絡するな!」
「そろそろ帰らないといけないから、
早く退院しろよ!」
と言って、従兄弟が帰っていった。
その姿を美琴が悲しい目で見てたので
「美琴、従兄弟が結婚するのは悲しい?」
と訊くと、
「悲しいというよりは、寂しいかな?」
「今思えば、恋愛感情というよりは
お兄ちゃんって感じだから、お兄ちゃんを
捕られた気分」と笑っていた。
人との関係は、時間が経つと変わる。
恋愛のライバルは、親友であり、よき理解者。
初恋の人は、お兄ちゃん的な存在。
兄を慕う弟から兄を憎む弟。
いい方向に変わる場合と悪い方向に行く場合
両方とも存在する。
でも、美琴はどっちの方向に行った関係の
人にも関係を修復される力があるのかも
しれない。
だから、美琴は人に好かれるが妬まれも
するのかもしれない。
みんながそう思える世の中ではないけど、
それをできる人が増えればいいと思った。