第17章 本当に大切なこと
優輝side
最近、いろんな人が美琴を訪ねてくる。
その度に、なぜか俺は席を外してくれと言わ
れる。
とても疎外感が溜まってきて、爆発しそうだ。
そんな時に、見知らぬ女性が美琴と話して
いた。
美琴が目線で合図をしてくるということは、
美琴の知り合いなのだろう。
俺はまた違う場所で暇潰しをしていた。
すると、涼介が来て、美琴と話している女性
に驚いていた。
その瞬間に、涼介の元カノだと分かった。
多分、美琴もなんとなく分かって、色々話し
ていたんだろう。
ちょっと話が聞こえる距離で内容を聞くと、
涼介は元カノと美琴を重ねていたらしい。
でも、そう言われてみればそんな行動を
取っていた部分があった。
やっぱり美琴は色んなところに気付いている
んだと思う。
じゃあ、今のところ美琴を好きなのは俺と要
だけなのか?
俺は美琴にとってどんな存在なんだろう?
俺が撃たれて、記憶が無くなるくらいは、
思ってくれてるってことだよな?
あ~ ダメだ(><)
考えても分かんない!!
美琴に直接、訊きたい。
涼介も元カノも邪魔だな ( ̄^ ̄)
もういいや!!
病室から出せば、後は自分たちでどうにか
するだろう。
やっと美琴と二人きりになれたから、
「美琴、最近 色んな人が来るよな?」
「何を話してるの?」
「何で、俺はいつも席を外さないといけない
の?」と最近思ってる疑問を投げかけた。
すると、美琴は
「優輝、顔は笑顔だけど目が笑ってなくて、
怖いよ (><) 」と怯えていたから、
「ごめん、余裕がなくて」
「でも、何をしてるのか気になるんだ」
「俺には教えられないことか?」
と出来るだけ穏やかな声で訊いた。
そんな俺を見て、美琴は笑いながら、
「色んな人に迷惑と心配をかけたから、謝罪
とお礼をしてるの!」
「あと、誰が好きなのか分かったから、関係
してる人に私の気持ちを伝えてる」
「突然ですが、なぜ優輝に何も話さないで
しょう?」
「刑事さんだから、分かるよね?」
と言った。
それが分かったら、こんなにも困ってない。
でも、答えられないのは悔しいから、必死に
考えるけど分からないのに
「は~い、制限時間終了です !」
と美琴に締め切られてしまった。