第17章 本当に大切なこと
要side
病室を出て、文哉に「大丈夫か」と訊かれ
「もう友達以上の想いはない」と言った。
すると、文哉はそれ以上のことは訊いてこな
かった。
美琴が優輝を好きなのはわかっていた。
だから、影から優輝に守らせるために必要な
情報を教えていたのに、結局出ていって
しまった。
その事で上司に怒られたけど、普段はこんな
ことをしないので多目にみてくれた。
ただ、俺が美琴を好きなのを知って
「友達と好きな人を取り合うのは大変だな」
「そのうえ、相手の方が親密みたいだし」
と同情された。
そして、俺の部下の優輝の元カノにも
「あんないい男を逃して、お前は見る目ないな」
と言っていた。
俺は興味本意で元カノに
「お前は優輝と別れて、後悔してるか?」
と問いかけると
「優輝があんなに必死になるのは、彼女だか
らでしょ!」
「彼女はただ守られてるだけの子じゃない」
「彼女は優輝の心を守って、優輝は彼女に
降りかかる危険を取り除こうと動く」
「お互いが想いあってるからこそ、上手く
いってる」
「それを見て、邪魔をしょうと思うほど、
暇じゃないんで、安心してください」
「でも、フラれてもそんな風に思われる彼女
に女性として嫉妬はしますけどね」
と俺に皮肉を言って去っていった。
それを聞いて安心したが、俺は未練がまだ
残ってると自覚し、逆に反撃されてしまった
(>_<)