第15章 初恋の人はいい人?
涼介side
優輝がしっかりしていないから、美琴が気を
張っていた。
多分、いつもの優輝ならこんなことにはすぐ
に気付くだろう。
でも、美琴を失うかも知れない状況だったか
ら、それどころではない。
ただ、このままでは優輝が冷静な判断をでき
ないと思って、喝を入れた。
そして、いつもの優輝に戻したところで
美琴を救急車に乗せて、泣かしてやった。
しばらくして、美琴が落ち着いた頃に警察官
が同乗してきた。
それから、病院に向かい始めて少しすると
急に病院とは違う方向に走り出した。
俺はすぐ優輝に電話をしょうとしていると、
車が急ブレーキで止まった。
同乗していた警察官と俺が美琴の前に行き、
優輝に電話をかけたままポケットに入れて
ドアを見ると、覆面の男が数人乗り込んで
きた。
頼む、優輝 この緊急事態に気付いてくれ!