第15章 初恋の人はいい人?
美琴side
涼介が優輝に喝を入れたかったのが、分かった
けど、ちょっと可愛そうだったから
「優輝、ありがと」
「叩いちゃって、ごめんね」と言って、
頬にキスをして、
「犯人を早く見つけないと、しばらく口きか
ないから頑張ってね!」と明るく言った。
それを聞いた涼介は、
「じゃあ、その間はずっと俺が一緒にいる
から安心しろ!」と言った。
だから、私は
「いや、それは遠慮いたしま~す」と言い、
涼介は間髪入れずに「遠慮するなよ (T^T) 」
と答えた(笑)
なぜか、コントのようになってしまい、
こんな時なのに3人で爆笑した。
「やっぱり何があっても笑ってるほうが
いいね!」
「じゃあ、私は病院でちゃんと診てもらって
きます」と言って
頑張って立って、移動しょうとした。
すると、涼介は私をお姫様だっこして
「優輝、ちゃんと仕事しないと、税金泥棒っ
て言われるぞ」と言いながら肩を叩いた。
涼介なりの応援なんだろう。
本当に分かりにくいな(笑)
そして、救急車の中に入ると涼介に
「美琴、怖かったんだろ?」
「もういいから、泣け!」
「優輝が不甲斐ないから怖くても泣けなかっ
たんだろ」
「もう大丈夫だから、思いっきり泣け」
と言われて、涙が溢れてきた。
それを見て、涼介はぎゅっと怪我をした所を
気にしながら、抱きしめてくれた。
そして、救急車が病院に向かおうとした際に
警護のためと言って、優輝の同僚の男性の
警察官の方が同乗した。