第2章 再会
涼介side
俺はデザイナーをしている。
そのため、納期が近くなると修羅場になる。
大学を留年中にできたテレビ局で働く
彼女はそれを理解してくれていた。
でも、二人とも昇格して責任者になり、
忙しくて会う時間を取ることが難しく、
会う度にケンカをするようになって、別れた。
そんな時、文哉が結婚するということで、
久しぶりにみんなに会うことになった。
文哉から美琴も来ると聞いて、久しぶりに
美琴に連絡をして、彼女と別れたと言うと
優輝も彼女と別れたばかりらしく、
「二人とも、本当に似てるね」と笑いながら言われた。
よく髪型と背格好が優輝と似てると言われて
たので、「似てね~ ( ̄^ ̄)」と言うと
「そうやってすぐにむきになって、本当に
不器用で、言葉足らずなのが似てるね」
と言われた。
あいつは髪型や背格好ではなく、
俺らの内面を見てくれていた。
だから、こいつは学生時代も俺と優輝を
間違えなかったんだと分かった。
そして、大学時代に恋愛相談をしてる時も
いつも俺が欲しい言葉を一生懸命に考えて
くれていた。
「涼介が1つに集中するとそれしか見えなく
なるのは、今に始まったことじゃないよね(笑)」
「ただ、彼女もいろいろ任されて、いっばい
いっばいだったのを気づいてあげないと!!」
と痛いところをつくけど、ちゃんと今回も
ダメな部分を教えてくれる。
だから、あいつは教員に向いていると思う。
生徒の様子を細かく見ていて、自然に同じ
目線でアドバイスをしてるんだと思う。
今度、飲み会で美琴に会うのが楽しみだ。